「大学院についてのアンケート」

の結果について

神戸松蔭女子学院大学大学院設置準備委員会

神戸松蔭言語科学研究所


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  • このアンケートあるいは神戸松蔭の大学院計画について,ご意見,ご質 問がありましたら,西垣内 (大学院設置準備委員)まで,メッセージをお願いします。


  • 以下は,下記の要領で実施した神戸松蔭女子学院大学大学院に関する アンケートの結果である。単純集計しか行っていない。

    アンケート実施要領

  • [実施日] 1998 年 7 月 30 日
  • [回答者] 当日開催された 神戸松蔭女子学院大学 英語英米文学科 主催 『英語とコンピュータのセミナー』に参加された兵庫県・大阪府の 中学校,高等学校に勤務する現職教員(非常勤の方も含まれている)
  • [回答数] 25 名
  • アンケートと回答結果

    1. 大学院で研究指導を受けることに関心をお持ちですか?

        回答
      (a) 従来から希望していた 8
      (b) チャンスがあれば考えてもいい 13
      (c) 考えていない 0
      (d) その他 0

    2. 学校で英語教育を行っていて,日頃から必要を感じている知識領域はあ るでしょうか。もし次の中にあれば○をつけて下さい。複数につけて頂 いて結構です。

      回答
      (a) 新しい言語学の知識 特に分野は? (複数回答も)
      1. 文法理論 6
      2. 音声に関する分野 11
      3. 日本語との比較・対照 11
      4. 社会言語学 3
      5. 心理言語学 (第一言語習得,第二言語習得) 6
      6. コミュニケーション論 12
      7. その他 3
      「その他」の内容: TESL, 認知意味論,日本語教授法
      (b) コンピュータの運用 特にどういうことで? (複数回答も)
      1. インターネットの利用 16
      2. 教育に役立つプログラミング 16
      3. コンピュータによる音声分析 4
      4. CAI, 5
      5. その他 0
      (c) 統計学の知識 1
      (d) 英語そのものに関する知識 11
      (e) その他 0

    3. もし大学院に入学を希望されるとして,その動機は何でしょう。(複数 回答も)  

      回答
      (a) 英語学・言語学の研究をしたい 12
      (b) コンピュータの運用能力を高めたい 6
      (c) さらに英語力をつけたい 13
      (d) 分野にこだわらず,英語教育に役立つ方法や知識を探りたい 16
      (e) 専修免許をとりたい 7
      (f) 他の職業の可能性を探りたい 1
      (g) その他 1

      その他の回答



    4. 現職の仕事を続けながら大学院教育を受けることは可能でしょうか?

      回答
      (a) できないと思う 6
      (b) 開講の時間帯・方法によってはできると思う 16
      (c) その他 3

      その他の回答:

    5. 大学院で夜間,週末の開講を検討していますが,これについて:

      回答
      (a) 5 時以降なら出席できる 3
      (b) 6 時以降なら出席できる 13
      (c) まったく無理 3

      よろしければ,勤務先・ご自宅の地域名(〜府県〜市・町)を お教え下さい。(上の回答との連関での集計を行っていないが,こ れは貴重な資料になる。)

    6. さらに,「ヴァーチュアル・スクーリング」virtual schooling とでも 呼べる方法を私どもは検討しています。これは昼間に行う授業に加え, インターネットのウェブ・ページでその授業の内容や課題を提示し,レ ポートや試験を電子メールなどを使って行い,夜間の可能な時間に個別 で教員と面談することによって授業の内容を補う,という方法です。こ れについて:

      回答
      (a) 興味がある 13
      (b) 難しそうだが,十分な指導を受けられるのならやってみたい 7
      (c) 無意味な方法だと思う 0
      (d) その他 2

      その他の回答:

    7. 神戸松蔭の新しい大学院の考え方に関心をお持ち頂けるでしょうか?

      回答
      (a) 関心ない 2
      (b) もっと詳しいことを知りたい 16
      (c) その他 2

      その他の回答:

    8. 「私どもは,現職社会人の方のお考えをできるだけ取り入れて大学院の 計画を進めて行きたいと考えております。さらに質問させて頂くなど, ご協力をお願いできるでしょうか。協力してもよい,という方のみ,差 し支えない項目だけで結構ですので,下の欄にご記入下さい。」

      これに応えて住所・勤務先をお教え下さった回答者: 25 名中 15 名

    アンケート結果についてのコメント

    このアンケートは回答者の数が決して多いものではなく,また神戸松蔭の英語・ コンピュータのセミナーに参加された,いわば強いモティベーションをお持ちの 教員の方に限られている,という側面があり,現職教員の方々の一般的な意識を 示す客観的な資料とは言えないかも知れない。

    しかし,設置予定の大学院として,現職社会人の中で潜在的入学者と言えるのが 正にこのような方々である,ということ,そしてこの方々がここ で提起した問題を明らかに真剣に考え,回答して下さったことを考えると,むし ろきわめて質の高い今後への検討資料を得ることができたと言っても間違いでは ないと思う。

    以下,アンケート結果と現時点まで進展している大学院計画との関連についてコ メントしていきたい。

  • [1. 大学院進学への関心] 回答者の大半 (25 名中 21 名)が何らかのかた ちで大学院進学を考えておられることがわかった。
  • [2. 現職の職務との関連] 言語学の知識・コンピュータの運用能力・英語 力の向上 という,計画中の大学院英語学専攻が研究指導の上で 3 つの柱にしようとしている内容が現場の仕事の中で必要を感じられ ていることが確認されたと言える。

    (a)「言語学の知識」としては音声に関する分野,日英比較研究へ の関心が高く,計画中のカリキュラムと教員陣容でこれに十分に応 えられるものである。コミュニケーション論への関心が高いが,意 味論・語用論,英語科教授法などの中でこれに応えられる内容を検 討する必要があるだろう。

    (b)「コンピュータの運用」では「インターネットの利用」への関 心が高いのは予想通りであり,ネットワークの充実とその使用をカ リキュラムの基本においている本専攻の方針はこれに応えるもので ある。「教育に役立つプログラミング」への関心はどのような動機 からのものか,「音声分析」「CAI」の回答が意外に少ないことと もからめて今後検討する必要があるかも知れない。(指導に役立つ のか,指導で得たデータの処理などがイメージにあるのか,設問の あいまいさに問題があったかも知れない。)

    (d)「英語そのものの知識」に必要を感じておられることは,下の 「進学の動機」にも表れている。

  • [3. 進学を希望する場合の動機] (d) の,「分野にこだわらず英語教育に 役立つ方法を探りたい」という回答がもっとも多かったことは現場 でのさまざまな問題に心を使われている先生方のお気持ちが伝わっ てくる。修士課程では特定の問題を追求するのではなく,複数の分 野の知識を養うようデザインしている本専攻のカリキュラムと学位 認定方法は,訴えるものが強いのではないだろうか。

    (c)「さらに英語力を」が (b) 「コンピュータの運用」よりも上回っ ているのは,本専攻が語学系列の授業を重視していることの正しさ を支持している。

  • [4. 現職を続けながらの大学院教育] (b) の「時間帯・方法によっては」 が多いことは,大学院を計画する上で工夫が求められていることを 示している。

  • [5. 夜間の開講について] (b) の「6 時以降なら」という回答が予想より も多かった。夜間開講は積極的に検討すべきである。「子育てとの 両立」の難しさを訴える意見も多く,次の「ヴァーチュアル・スクー リング」との併用も一つの解決法であろう。

  • [6. ヴァーチュアル・スクーリングについて] イメージがはっきりしない のは当然であるが,否定的な回答はなかった。ただ,この方法は教 える側として準備の負担が大きいことが予想されるのと,個人面談 が大切な部分を占め,これを夜間に行うことになると,夜間に授業 を開講することと現実的に両立するか,検討する必要はある。

  • [7. 神戸松蔭の大学院への関心] 「もっと知りたい」という回答が多かっ たことは我々にとって励みである。カリキュラム・学位認定の方法 を計画していく上で,さらに社会人の方からご意見をうかがってい く必要がある。