PHONON --- 音韻のプロトタイプカテゴリー

松井 理直


カテゴリー化は、高次の認知活動にとって必要不可欠なものである。 しかし、カテゴリー化には 2 種類の異なった接近法があり、それ が言語学的および哲学的な問題を引き起こしている。1 つのアプ ローチは、弁別素性に代表される離散的カテゴリーであり、もう一 方のアイデアはプロトタイプカテゴリーに代表される連続的カテゴ リーである。

本稿では、これらを統合する phonon という概念を提案する。 これは、音韻表象の基本単位であり、かつ定性的性質と定量的性質 を併せ持つ表象である。定性的性質は、いわゆる不完全指定理論と 同質の効果をもたらしており、多くの音韻現象を説明する。一方、 定量的性質は、調音コスト関数と知覚コスト関数の相互作用として 表される。このアイデアに基づくと、音韻論と音声学を結びつける ことも可能になる。


 
英文要約
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